「インフラエンジニアはやめとけ」の中身を、1つずつ確かめる
更新日 2026-09-25(読者に見える文字が変わった日。数字の確認日は本文に)・誰がどう調べているか
台帳の数字は63社の公式サイトを読んで数えたものです(2026-09-14時点)。求人票の数字や、一般に言われていることの整理は、本文でそのつど出どころを書いています。
目次
「インフラエンジニアはやめとけ」という言い方は、言っている人が何を指しているかがバラバラです。夜勤の話をしている人と、年収の話をしている人と、技術の話をしている人が、同じ言葉を使っています。
ここでは4つに分けて、1つずつ確かめます。当方が数えられるものは数字を出し、数えられないものは「確かめられない」と書きます。
先に結論
| 言われること | 確かめた結果 |
|---|---|
| 夜勤・休日対応がある | 求人票では確かめられない。運用・監視の担当かどうかで変わる |
| 客先常駐になる | 契約の形の話で、インフラかどうかとは別 |
| 年収が低い | 件数が少なく、言い切れない。上限の中央値は、2件以上あった20職種の中で低いほう |
| 技術が古い | 確かめられない。ただしクラウド側の求人は別の職種名で出ている |
数字で見られたのは年収だけで、それも件数が少なく、言い切れません。残りは「そういう求人もある」としか言えません。
1. 「夜勤・休日対応がある」
24時間動くシステムを見る仕事には、当番があります。これは事実です。
ただしインフラエンジニアという職種名の中に、運用・監視と、設計・構築が両方入っています。当番があるのは前者で、求人票に「職種:インフラエンジニア」とだけ書いてあっても、どちらかは分かりません。
当方はここを数えられません。公式サイトの求人票には、夜勤の有無が書かれていないことがほとんどでした。
見るべきは職種名ではなく、募集要項の「業務内容」の行です。運用・監視・障害対応という語があるかどうか。
2. 「客先常駐になる」
これはインフラかどうかとは別の話です。契約の形で決まります。
同じインフラエンジニアでも、事業会社の社内インフラを見る人は常駐しません。SES契約で参画すれば、職種が何であれ常駐します。
契約の中身と、指示を出す人が誰になるかは、SESとは何かにまとめました。偽装請負との境目も、契約書ではなく毎日の様子で判断できる点として書いています。
3. 「年収が低い」と言われるが、求人票からは言い切れません
転職サービスの公式サイトに実際に出ていた求人票を、職種別に数えました。インフラエンジニアは5件しかなく、上限の中央値は、2件以上あった20職種の中で低いほうでした。出どころは1社(レバテックダイレクト)の公式サイトだけです。ほかの会社の求人票は入っていません。「転職サービス全体の相場」ではありません。
| 職種 | 件数 | 年収レンジの中央値 |
|---|---|---|
| フルスタックエンジニア | 11件 | 500〜800万円 |
| プロジェクトマネージャー | 17件 | 600〜900万円 |
| システムエンジニア | 22件 | 475〜800万円 |
| インフラエンジニア | 5件 | 480〜650万円 |
| プログラマ | 3件 | 420〜600万円 |
システムエンジニアと比べると、下限の中央値は高く、上限の中央値は低いでした。プログラマよりは上です。フルスタックやPMとは差があります。
ただし、インフラエンジニアは5件しかなく、1件で中央値が大きく動きます。この差が「インフラだから」なのか、求人ごとの担当や経験の違いなのかは、求人票からは分かりません。
数え方と全職種は職種別の年収レンジにあります。平均ではなく中央値を出しています。平均は極端な1件で動くためです。
この数字の限界も書いておきます。求人票の提示額であって、決まった年収ではありません。1社ぶんの求人票で、インフラエンジニアの5件はすべて勤務地が東京都です。
4. 「技術が古い」
確かめられません。ただし、求人票の職種名を見ると別の分け方になっていました。
| 職種名 | 件数 | 年収レンジの中央値 |
|---|---|---|
| クラウドエンジニア | 4件 | 475〜1,000万円 |
| インフラエンジニア | 5件 | 480〜650万円 |
| ネットワークエンジニア | 6件 | 390〜600万円 |
| サーバーエンジニア | 6件 | 460〜675万円 |
クラウドエンジニアが別の職種名で立っていて、上限の中央値が1,000万円でした(4件だけです)。
これは同じ仕事を新しい名前で呼んでいるだけかもしれませんし、求められるものが違うのかもしれません。求人票からはどちらとも言えません。ただ、「インフラ」という名前の求人だけを見ていると、この差に気づけないのは確かです。
「やめる」より先に、どこへ行くかを決める
辞め方ではなく行き先が決まらないと、同じところに戻ります。台帳63社を分けると、受け取るものが違う3種類になります。
| 行き先 | 何が変わるか | 台帳から |
|---|---|---|
| インフラのまま、扱いの良い求人へ | 職種は変えず、常駐と当番の条件を変える | インフラエンジニアの求人を扱うサービス |
| 事業会社の社内SEへ | 発注する側に回る。常駐が無くなる | 社内SEの求人を扱うサービス |
| 業務委託で単価を上げる | 雇用ではなくなる。社会保険も受け取り方も変わる | フリーランス案件のサービス |
確かめられること・確かめられないこと
確かめられることは、台帳63社の公式サイトに書いてあったことだけです。読んだURLと確認日は各社のページにあります。
確かめられないこともそのまま書きます。
- 夜勤の有無・当番の頻度は、求人票に書かれていません。数えていません
- 技術が古いかどうかは、こちらが判定できるものではありません
- 年収は求人票の提示額です。在籍者の平均でも、決定額でもありません
- 4つの理由は、そう言われている内容の整理であって、こちらが調査で見つけたものではありません
次に見るもの
- 職種別の年収レンジ — 求人票を職種ごとに数えたもの
- インフラエンジニアとは — 求人票で4つに分かれていた職種名と年収
- インフラエンジニアの求人を扱うサービス — 23社を枝で分けたもの
- SESとは何か — 客先常駐の契約の中身
- SIerとは何か — 多重下請けの構造
- インフラエンジニアの年収 — インフラ系4職種の求人票を1件ずつ
- 「ネットワークエンジニアはやめとけ」の中身
- 「クラウドエンジニアはやめとけ」の中身
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